7月の読書記録(燃え殻さん、小川洋子さん、若木未生さん)
もう8月半ばなのに先月の話ですみません。
通勤時間に読書できるようになったので、読書再開です。
というわけで、7月の読書記録を。
■若木未生「永劫回帰ステルス 九十九号室にワトスンはいるのか?」
永劫回帰ステルス 九十九号室にワトスンはいるのか? (講談社タイガ)
- 作者: 若木未生
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/07/20
- メディア: 文庫
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若木さんて、コミュ障とかメンタルがちょっと変な人の描き方が最高にうまいと思う。
論理的なミステリー小説でした。
ちょっと頭を使いますが、図解されててわかりやすかったです。
こちら側(生者)とあちら側(死者)と、その境界線にいる人。
そして同じことが繰り返されていくシーンなど
過去作「オーラバスターインテグラル」みたいなところもあります。
鏡くんはオーラバスターシリーズの諒っぽいし、来見お兄さんは忍さんぽい。
来見兄弟の依存関係は希良沙と十九郎のようでもある。
たぶん彼女の根底にある世界観なんだろうな。
シリーズもので続いていく気配。楽しみです。
「急急如律令!」の子がかわいい。
■小川洋子「ことり」
読んでいくうちにのめり込み、ラスト数行で冒頭のシーンを思い出し、
そうだ、この人は…と悲しい気持ちになりました。
ただ、小川洋子さんの小説はいつも、切なさとあたたかさが不思議な形で同居していて
読了後の余韻がしばらく続く。
静かなシーンが多いので、クライマックスの「動」のシーンが美しかったです。
■燃え殻「ボクたちはみんな大人になれなかった」
話題になっていたので購入。
いろんな人とのサヨナラの仕方が切なかった。
「あなた」のシーンが一番好きです。
ただ、ちょっとターゲット層と合わなかったみたいです。
作者と同年代(1970年代)の男性向けかも。
なおWebでも読めます。一話は無料。
ボクたちはみんな大人になれなかった|燃え殻|cakes(ケイクス)
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